吸入療法は喘息の治療において非常に重要な位置を占めますが、気管支に吸入薬を効率よく到達させ効果を得るためには、各種の吸入器具の特性や吸入手技について十分に理解しておく必要があります。
まず吸入器具は、ネブライザーと定量式吸入器の大きく2つに分類されます。
ネブライザーというのは皆さんが病院で吸入をする時に使用される電動式の吸入器です。吸入に少々時間がかかるのが難点ですが、特別な手技を不要とし、ただ安静呼吸をしているだけでよいので小さなお子さんの吸入には適している面があります。一方、定量式吸入器は小型の携帯式の吸入器で、これには加圧式定量噴霧式吸入器(pMDI)とドライパウダー式吸入器(DPI)があります。それぞれがどんな吸入器であるのかはいずれ詳しく説明します。
まずはこれらの吸入器具の使用法や長所・短所についてしっかりと把握していなければいけないと思っています。また、吸入療法の効果には患者さんの手技の巧拙(上手か下手か)が大きく影響します。反復して吸入指導(2008/7/7,8)を行うことにより最大限の効果を生み出せるよう努力しています。