乳児期に発症した鶏卵や牛乳などのアレルギーも年齢が上がるにつれて治っていくことが多いものです。仮に血液検査(特異的IgEなど)や皮膚検査が陽性でも食べられるお子さんは少なくありません。「特異的IgEがクラス2以下くらいまで低下すれば食べられる可能性があることは理解しているつもりです。しかし、どのように食べさせればよいのかがわからないのです。」というのが多くの母親の気持ちではないでしょうか。「自宅で少しずつ摂取させてみなさい。」は指導の決まり文句ですが、これを母親が実行することは非常に勇気がいるものであり、多くは実行されないままとなります。「なんとか子供たちに食べさせてあげたい。」「母親の負担を少しでも減らしてあげたい。」、食物アレルギーに熱心に取り組む医師にとって、食物経口負荷試験は特別な意味をもつ検査なのです。