小児では秋の重要なアレルゲンとして、ダニやハウスダストが挙げられます。ダニは春から夏にかけて増殖しますが、秋はその死骸や排せつ物が蓄積し空気中に舞いやすい時期です。アレルギー性鼻炎や喘息の原因となります。
秋の代表的な花粉アレルゲンとしては、キク科のヨモギ・ブタクサがあります。これらの雑草は道路わきや空き地、河川敷などでみられます。
その他、クワ科のカナムグラなども頻度は高くありませんが、秋の花粉症の原因となります。カナムグラの葉は掌(手のひら)のような形をしており、空き地に生えているとすぐにわかります。
忘れがちなのは昆虫アレルゲンです。ガ(蛾)・ユスリカ・ゴキブリなどがありますが、これらの昆虫アレルゲンの抗原量が最も多くなる季節も秋なのです。
ちなみに、ユスリカとは見た目は蚊に似ていますが、蚊のように血を吸うことはありません。川沿いの道で大発生したユスリカに遭遇した経験を持っている人は少なくないと思います。
一部のユスリカが喘息の原因になるとされており、「ユスリカ喘息」と呼ばれています。