子どもの喘息症状が出た場合に、「どのようなタイミングで医療機関を受診すればよいのかわからない」と訴える保護者の方は少なくありません。中には、「喘息の発作って何ですか? 発作というもの自体がわかりません。」と言う方もいます。一度でも子どもがゼーゼーして苦しそうな表情をしている場面を経験したことがあるなら、「発作って何ですか?」とは言わないと思いますので、発作というものがわからないという保護者のお子さんはおそらくそんなに重症ではないのでしょう。
発作の強度を軽いものから順番に区分すると、小発作・中発作・大発作・呼吸不全の4つに分類されます。つまり、発作と言っても話をしたり、歩いたり、眠ったりできる軽い程度のものから、苦しくて会話や歩行などが困難になる重い程度のものまでいろいろあるということです。時には、呼吸や心臓の機能が侵され命を落とすことさえあるわけです。
次回から、発作を起こした時の対処法や受診のタイミングについてお話しましょう。