「青魚はアレルギーを起こしやすいので避けるべき」と思われている方が多いのではないでしょうか。しかし、青魚が魚アレルギーの原因となりやすいなどという根拠はありませんし、例えば北欧で有名な魚アレルギーはタラであり、これは白身魚です。それどころか、青魚の油に含まれるオメガ-3多価不飽和脂肪酸(EPA:エイコサペンタエン酸、DHA:ドコサヘキサエン酸)はアレルギー反応その他の様々な炎症反応を抑制する作用を有しているのです。
いくつかの興味深い報告もあります。母親が妊娠中に魚を積極的に摂取すると生まれてくる児のアレルギー抑制効果があるとか、生後9カ月以内に魚を摂取開始するとアトピー性皮膚炎の発症リスクが低下するなどの研究報告があるのです。具体的に、いつの時期に、誰が、どのような魚種を、どれだけの量摂取すれば、児のアレルギーの発症や症状が抑制されるのかは、まだ何とも言えないところです。