例年、スギ花粉の本格的な飛散は2月中旬くらいからですが、飛散開始日(花粉が1cm2当たり1個以上2日続けて観測された初日)前から鼻炎症状を示すような敏感な患者さんがいて、1月中にくしゃみ・鼻水などが出始めるようです。
しかし、これらの症状が少量のスギ花粉によるものなのか、それともハンノキ(シラカバの仲間です)などの他の花粉によるものなのかは、私にははっきりと区別できません。もしかしたら複数の種類の花粉の影響を受けている患者さんもいるかもしれません。
「もう花粉症の予防の薬を飲んだ方がよいでしょうか?」という質問をよく受けるようになりましたが、やたらと早い時期から薬を使う必要はなく、目安としては少しでも症状が現れた時点で開始すればよいということです。このような予防的な治療を「初期療法」と呼び、毎年のように強い花粉症状を示す患者さんではぜひ取り入れたい治療法です。
今春のスギ花粉の飛散量はさほど多くないと予想されていますが、はたしてどうなるでしょうか。