吸入ステロイド薬の登場により、喘息患者さんの症状コントロールは格段に向上しました。ともすると、「今月も調子は良かったですね。それじゃあ、また同じお薬を出しておきます。はい終了。」という感じの診療になりがちです(汗)。
症状について問診する場合は、ガイドラインに記載されているような「軽微な症状」、すなわち運動や大笑いの後や起床時に一過性に見られる咳などについて詳しく質問していかないと見落としが出てくるでしょう。
やはり何らかの客観的な指標を取り入れたいものです。小学生以上であれば、スパイロメトリーによる呼吸機能検査が最も有用であると思われます。肺の機能が低下していないかどうかをチェックするわけですが、眼であれば視力、耳であれば聴力を調べるようなものだと思って下さい。少し練習すればそんなに難しい検査ではなく、それでいて医学的にはかなりの情報を得ることができるのです。
その他、呼気一酸化窒素(eNO)、気道過敏性検査などを実施して喘息患者さんの気道炎症や気道過敏性を評価する方法もあります。