子どもの喘息が長い年月に渡って持続し、重症化する危険因子にはどんなものがあるのでしょうか?つまり、どういうタイプの小児喘息がたちが悪いのかということです。これについては、これまで多くの論文において考察されてきました。初診時に重症だった人は成人になっても重症であるとか、重い発作を繰り返している人はよくないとか、両親に喘息が存在する場合はよくないとか、
その他、IgEが高値である、呼吸器感染を繰り返している、心理学的な問題を抱えているなど、多くの危険因子が指摘されてきました。これらのうちのどの要素が最も重要であるのかはわかりませんが、いずれにせよ、「症状を繰り返して調子が悪いのを放置しておくこと」が最もよくないことであるのは確かでしょう。
大事なことは、危険因子にあてはまる点があるからといって将来をあきらめてしまうのではなく、喘息重症化のリスクが高い人ほど早い時点からの慎重な対応が必要であるということです。悪くなる前に解決できないのかということです。