繰り返す単回の食物経口負荷試験(以下、負荷試験)においては、
重篤な症状が誘発されにくいような印象があります。
例えば、
8月5日:0.1g 8月12日:0.2g 8月19日:0.4g
とクリニックで負荷して、0.4g(8月19日)のところで症状が出たとします。
大抵の場合、「負荷70分後に腹部の膨疹数個」とか、そんな感じで終わる
ことが多いのです。不思議とそのようなパターンをとります。
初回の8月5日に、いきなり0.4gを負荷していたら違った症状の出方で
あった可能性があります。もっと強い症状が出ていたかもしれないということです。
はじめの、0.1gと0.2gで症状が出なかったこと・・・、この陰性の負荷試験が
効いているように感じられるのです。無駄ではないということです。
とにかく、10年前と比べて、びっくりするくらい症状が出にくくなっているのです。
同じ患者さんに対して年間数十回負荷試験を実施することもあります。
ソーメン1cmはどうか? 4cmはどうか? 10cmは? 19cm、25cm、・・・・
等々、細かく試すことが可能になっています。こういう方法は、総合病院では難しい
のではないでしょうか?
もちろん、自宅においても安全かつ確実に摂取していかなければなりません。
”負荷試験でも、自宅でも症状を出さない”という方針が拡まることを期待したいです。