当院には食物アレルギーのお子さんが多く通院しているため、入園・入学を控えたこの時期に給食における食物除去の指示書(診断書)を記入する機会が増えています。ここで重要なことは、ただ保護者の方からの要求に応じて言われるがままに記入するのではなく、これまでに起きた症状や血液検査(特異的IgE値)の結果などを参考にして確実に除去が必要と判断される食品のみを「除去の必要あり」と指示するようにすべきであるということです。場合によっては、食物経口負荷試験を施行してからその結果をふまえて指示書を作成することもあります。園からの所定の用紙がある場合にはそれに記入するようにしていますが、特に定められた用紙がない場合は「食物アレルギーの診療の手引き2008」(2009/02/02)の14ページにある食物除去の指示書(診断書)を利用しています。除去すべき食品を記入するだけではなく、緊急時の処置などについて具体的に記入する形式になっています。