喘息症状で困っているという患者さんは減ってきたようにもみえますが、立て続けに相談を受けることもあり、意外と少なくないのかもしれません。乳幼児の場合は「風邪を引いた時にゼーゼーする」という訴えが多く、学童の場合は「運動時の咳、ゼーゼー、呼吸困難」を悩みとしています。
「治療不足」であるパターンが多く、気道の炎症を抑える治療を十分に行ってあげると喘息症状はそれなりに改善していくものです。治療不足になってしまう患者側の要因として、患者さんが自分自身の喘息の程度を軽く見積もってしまっているという実態がありますが、そういう意味では上記のような患者さんの方から「症状を何とかしてほしい」と訴えてくる例はむしろ扱いやすいと言えそうです。その他、医療者側の問題としての治療不足というものもあり、解決していかなければいけない点です。
とにかく、喘息による咳やゼーゼーがない、遊びやスポーツが問題なく行える、睡眠が障害されていない、園や学校を休まない、救急受診や入院がない、・・・
など何もない状態を目指さなければいけません。