最後です。
ステロイドの使用量を減らすコツはあるのか?
1)第一は、できる限り発症早期にがつっと治療することでしょう。
ステロイドの中止も容易ですし、アレルゲン感作も防げます。
そういう意味でも、現在進行中のPACIスタディは理想的な介入方法を
示してくれそうです。
2)ステロイドの副作用を心配して、”効果が弱いランクの低いステロイド
を少量だけ使用する”ような中途半端な治療に陥りがちですが、これが最も
危険です。ランクが低いステロイドでも連用すれば皮膚バリア破壊のリスクは
ありますし、結果的に”治りにくい”皮膚に変わっていく危険性があります。
3)患者さん側に問題がある場合もあります。
順調に経過しているのにも関わらず治療やスキンケアを中断してしまう方が
います。ステロイドを中止できる権利を失わないでいただきたいです。
4)よく思うことなのですが、「重症例ほどステロイドの中止を目指すべきなのではないか?」
ということです。重症であれば多少のステロイドを使用し続けることは避けられない
のかもしれませんが、”ステロイドの中止と皮膚バリア機能の回復”この2つを目指して
いかないと終わりがないように感じます。そういう理由もあって、様々な新薬が登場
してきているのではないでしょうか。
たいして”コツ”をお示しできませんでした。
ただのブログであり、読み物です。