【ヨミドクター(読売新聞)】 でアトピー性皮膚炎の特集を掲載しています。有料記事です。
「症状重い患者に注射薬」
第3回です。
東京のアレルギー疾患医療拠点病院で、16歳の重症アトピー性皮膚炎男児の
治療にデュピクセントという注射薬を導入し、症状が劇的に改善したという話。
デュピクセントは我々専門医にとっても多くの課題を与えてくれた薬剤だと思います。
この注射薬じゃないと治せないような重症患者が大勢いたということか?
やはりアトピー性皮膚炎の病態において皮膚バリア機能障害は大きなウエイトを占めていたのか?
一方で、この注射薬を用いても治せないような患者が今後出てくるのか?
ステロイドで治すことはできなかったのか?
患者さんの外用アドヒアランスが悪く、注射薬を導入せざるを得ないような症例があるのか?
なぜ顔の病変に効きにくいのか?
内服JAK阻害薬との使い分けは?
そして、この注射薬の中止の目安は?
その他、挙げればきりがありません。
「効く薬」であることは確かですが、まだまだ手探りの状態なのかもしれません。
ただ効けばいいということではなく、上記のような問題点が解決されていかなければ
進歩がないと思うのです。