アレルギー疾患のような慢性疾患(長い経過をたどり、簡単には治りにくく、長期間の 治療が必要な疾患のこと)では、医師がただ単に薬を処方するだけではなく、患者さんに病気のしくみや薬の使用法、生活習慣などについて説明・指導することが必要です。例えば、喘息であれば、適切な患者さんへの教育により、患者さんは薬を怠ることなく継続的に使用するようになり、結果として発作で入院したり命を落としたりする危険性が低下すると言われています。アトピー性皮膚炎にしても、初診される患者さんの多くが「軟膏の塗り方や使用量がわからない」と訴えます。これは当然我々医療関係者が説明・指導してあげるしかないわけです。
かく言う私も十分な説明ができているとは言い難く、当院のたくさんある課題のうちの一つです。混雑していて十分な時間がとれないというのは理由になりません。言い訳にすぎないのです。説明不足の最大の原因は私の実力不足でしょう。開院して3年経ちました。もう一度頭を鍛え直すためのシステムも計画中です。来年度くらいから何かあるかもしれません・・・。
これらの穴を埋めるために、ある程度看護師さんに協力していただくことは必要かと思っています。このような試みはどこの施設でも取り組まれるようになってきており、「小児アレルギーエデュケーター制度について」(2010. 5/20)でお話しましたように専門的な看護師の育成も期待されています。
アレルギーに興味がある看護師さんがいましたら、ぜひ声をかけていただきたいと思います。見学だけでもかまいません。気軽にご連絡下さい。
アレルギー児を救うために共に悩み、共に学んでいきましょう。