土曜日は東京でアレルギー性鼻炎の講演会がありました。
その中で、「初期療法」についてのコメントがありました。
毎年、花粉症で激しい症状がみられる患者さんには、初期療法が有効です。
初期療法とは、早い段階で、すなわち花粉の飛散前あるいは飛散初期に治療を始めることで、ピーク時の症状の軽減を期待するものです。
初期療法を開始するタイミングは、以前では「花粉飛散開始日の1~2週間くらい前から」とされていましたが、最近では「花粉飛散開始とともに、または症状が少しでも現れた時点」となっています。そんなに早くから治療を開始しなくても、症状を抑えられることがわかってきたということです。また、市販のマスクの進歩も症状の軽減に貢献していると考えられます。
ただし、一部の薬剤は治療効果が出るのに少し時間がかかるので、多少(1~2週間)早めに内服を開始した方がよいとされています。
この初期療法により、1)症状の出始めが遅くなる、2)内服薬や点鼻薬の使用量が減る、3)シーズン中の症状が軽くなる等のメリットがあると考えられています。
2013年のスギ花粉の飛散開始時期は、東海地方では2月中旬と予測されています。したがって、初期療法を実行するのであれば、遅くともその時期くらいまでには治療を開始した方が良いということになります。