食物アレルギーの治療では、医師からの適切な診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去が基本となります。原因食物の除去をしなければならない患者さんやご家族にとって、栄養素の摂取不足や、誤食に対する不安、さらには日々の食事の準備や周囲の不理解などによって、“食べること”や“食べさせること”そのものが大きなストレスとなってしまう可能性があります。
したがって、食物アレルギーの診療においては、原因食物の除去指導にプラスして栄養指導が行われるべきであると考えられます。医師や看護師も要点をかいつまんだ簡単な栄養指導は行えますが、栄養学的な深い知識を持ち合わせていませんし、何よりも患者さんにおいしく食べていただくための助言が苦手です。
管理栄養士による専門的な栄養指導が期待されるわけですが、現状では正しい食物アレルギーに精通した管理栄養士はまだ数少なく、全ての食物アレルギー患者さんが充分に栄養指導を受けられる状況ではありません。
当院では、食物アレルギーに関する専門的な研修を積んだ管理栄養士の配置を検討しております。少しだけお待ちください。