さて、成人に限った話ではありませんが、例えばピーナッツアレルギーの患者さんに経口免疫療法、
すなわち食べさせる治療を行った場合、ずばり”治る”のでしょうか?
大学病院の先生から2019年の論文(*)をご提示しいただき、意見交換しました。
一般の方向けに大雑把にまとめますと、
「2年間の治療でかなり食べられるようになる患者さんが相当数いたが、中止後1年で、つまり食べ続けることをやめると
1年後には食べられなくなってしまう患者さんも少なくなかった。」という内容です。
いったん食べられるようになったとしても、本当の意味で治ったわけではないということです。
どれくらいの年数の治療を要するのか? 目標達成後、どれくらいの頻度で食べ続けなければいけないのか?
治りやすい食品、治りにくい食品があるのか? 成人してからの治療は効果が低いのか?
など様々な問題点が挙げられます。
仮に治らないのだとしたら、少しずつ食べさせる治療はやっても意味がないのでしょうか?
いや、必ずしもそういう結論にはならないと思われます。
続く・・・・・
Sustained Outcomes in Oral Immunotherapy for Peanut Allergy (POISED Study): A Large, Randomised, Double-Blind, Placebo-Controlled, Phase 2 Study