「FA(食物アレルギー)を合併するAD(アトピー性皮膚炎)では、FA(食物アレルギー)
を合併しないAD(アトピー性皮膚炎)と比べて皮膚バリア機能が有意に低下している。」
「FAを合併するADでは、非湿疹部位の皮膚バリア機能低下は、湿疹部位と同程度である。」
「FAを合併するADでは、非湿疹部位においても、IL-4レセプター、TSLPレセプターが高発現している。」
1)Leung DYM, Calatroni A, Zaramela LS, LeBeau PK, Dyjack N, Brar K, et al.
Thenonlesional skin surface distinguishes atopic dermatitis with food allergy as aunique endotype.
Sci Transl Med 2019;11.
2)Leung DYM, Berdyshev E, Goleva E.
Cutaneous barrier dysfunction in allergic diseases.
J Allergy Clin Immunol. 2020 Jun;145(6):1485-1497.
この”非湿疹部位;nonlesional skin”っていうのが大事です。
たいてい、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎は頭や顔とかから始まるじゃないですか。
しかし、皮膚バリア機能低下というのは全身に及んでいるから、「顔にだけ弱いステロイド
を塗る」とか、そういう手ぬるい治療だと、経皮的に食物アレルゲンとかに感作され
食物アレルギーになってしまうかもしれませんよ、と・・・・・・、そういう理解が必要です。