塗り薬をポンと処方されても患者さんは塗り方がわからない・・・。我々医師はこんな事態に長い時代気付いてこなかったのです。どの部位に、どれくらいの量を、いつまで塗るのか?等は、しつこいくらいに説明や指導を行わないと患者さんに実践してもらうことは難しいと感じます。私が最も苦労している点の一つでもあります。外来が混雑していることを言い訳にして十分な説明ができていないのです(汗)。
塗る量に関して言えば、フィンガーチップユニット(FTU)という概念がよく用いられるようになっています。つまり、1FTUは成人の人さし指の最先端から1番目の関節までにのる軟膏量で、概ね0.5gに相当します。 1FTU(0.5g)が成人の両方の手のひら分の面積をカバーします。実際には、日本でよく使われる5gのチューブでは1関節分を出しても0.3-0.4g程度のことが多いので、1.5関節分くらいと考えた方がよいかもしれません。とにかく、患者さんが思っている以上にしっかりとした量を塗らなければいけないということです。