アトピー性皮膚炎の治療の中でスキンケアの重要性が高まっています。皮膚を刺激する汚れや刺激物をしっかり洗い落とし、その後保湿剤を塗って肌の水分・油分を補うことによって、皮膚のバリア機能が回復し良好な皮膚状態を保つことができるのです。また、日々のスキンケアによってステロイド外用薬の使用量を減らすことも可能となるのです。
洗い方のポイントとして、石けんはよく泡立てる、手の指の腹を使い適度に力を入れて汚れを落とす、関節のシワをのばして洗うなどがありますが、実際に患者さんがどの程度のレベルで実行できているかがカギとなります。
特に、小中学生になれば自分一人で入浴するわけであり、保護者が手伝ってやるわけではありません。子ども本人に理解させ、実行できるように指導していく必要があるでしょう。もちろん保護者も目と声くらいはかけてあげなければいけないでしょう。
ときどき小中学生の患者さんで、耳の後ろに湿疹が目立つ例があり、よく見ると汚れがたまっています。丁寧に洗えていないことがすぐにわかってしまう部位です。狭い部分、洗いにくい部分をしっかりチェックして下さい。