花粉症を含めた子どものアレルギー性鼻炎が増加しているというお話をしました(2008/10/10)。今回は、子どものアレルギー性鼻炎にどんな背景や特徴があるのかを挙げてみたいと思います。まずは、ダニやハウスダストを原因とする通年性のアレルギーであることが多いという特徴があります。特定の花粉に対するアレルギーのため特定の時期だけ調子が悪いというのではなく、1年のうち長い期間にわたって鼻炎症状があるということです。また、子どもの場合は花粉症の症状が鼻だけにとどまらずに眼の痒みを訴えることが多いようです。子どもが眼の痒みのために眼をこするしぐさはアレルギー症状を発見するポイントにもなります。また、鼻がつまったり、鼻をすすったりすることが、しつこい咳や(滲出性)中耳炎、副鼻腔炎(蓄のう症)などの原因になることがあります。これらも子どものアレルギー性鼻炎の特徴と言ってよいかもしれません。最も問題なのは、子どもは自分からアレルギー性鼻炎の症状やつらさを訴えることがほとんどなく、診断が遅れやすいということです。医師や保護者が注意して観察していなければいけないということです。