”酒さ様皮膚炎”の病態や治療については述べません。
皮膚科医が関わる専門性の高い分野だからです。
ただ、アトピー性皮膚炎患者さんの顔に発症する酒さ様皮膚炎の原因は
ステロイドなのであり、ガイドラインで引用されている文献(J Am Acad Dermatol, 2015; 72: 541―549.)
ではそれを”steroid addiction(ステロイド依存)”であると言っているわけです。
長期に渡って不適切にステロイドを使用した場合、同様の病態が、顔や陰嚢
などの皮膚が薄い部分以外に発症してもおかしくはないと考えられます。
とにかくステロイドには副作用があるということです。
まずはそれをしっかりと認めなければいけません。
「ステロイド外用薬には大した副作用はないし、依存やリバウンドもない。」
これは間違っているかもしれませんし、患者さんをだますことになります。
新型コロナでも何でも同じだと思いますが、一般の方たちが知りたいのは真実の情報なのです。
ただこれで終わりではありません。
「ステロイドは、依存やリバウンドがあり止められなくなる薬なので、使わない方が良い」
これもまた正しくない考えであり、非常にリスクが高いと言えるのです。
結局、医師がよく言うところである”ステロイドは使い方が重要”になってしまうのですよね(汗)。