ここ数年、小児の食物アレルギーの診療では、「なるべく早い時期(離乳期)から少しずつ食べさせる方針」と「いったん除去をして、その後、治る見込みがない患者に対して経口免疫療法を実施する方針」とで、対立(?)するような感じがありました。私は前者の考え方で診療を行ってきましたし、そのことは2014年06月03日 (火) のブログでも書いています。
「PETIT(プチ)スタディは予防を目的とした研究なので、すでに食物アレルギーになってしまったお子さんには安易に食べさせることはできないのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、PETITスタディでは、生後6ヶ月の鶏卵摂取開始の時点で閾値を確認する経口負荷試験は実施していないので、一部、すでに鶏卵アレルギーになってしまっている患者さんも含まれていると考えられます。従って、このスタディの結果は、予防的な効果のみならず治療的な効果の点でも早期摂取が優れていることを示しているのではないかと思います。
子どもたちがどんどん食べられる時代が来ることを強く期待したいです。