2009年度より日本小児難治喘息アレルギー疾患学会にて認定される「小児アレルギーエデュケーター」制度が開始されました。小児アレルギーエデュケーターとは、小児のアレルギー疾患を総合的にとらえ、患者教育や指導ができる選任のメディカルスタッフのことであり、看護師が中心ではありますが、その他管理栄養士、薬剤師、心理士なども含まれます。
エデュケーターの必要性は、小児アレルギー疾患が増加傾向にあること、多忙な医師の診察時間は限られていること、患者教育は多くの職種の協力によってなされ得るものであることなどから明らかであり、「医師による指導よりも評判がよい」という報告さえあるのです。また、これらのエデュケーターの活躍により医療費が抑制されるというエビデンス(証拠、検証結果)も出されています。
この小児アレルギーエデュケーターを目指されている看護師さんを眺めてみると、大きなアレルギー専門病院の方がほとんであるようにみえます。専門病院の看護師がこの資格を取得しておくことは重要でありますが、私としては小さな開業医院にこそこの資格を有した看護師さんが必要だと考えています。専門病院と異なり、受診は予約限定ではないので、1日に100人以上の患者さんが来院されることもあります。その中で、気管支喘息やアトピー性皮膚炎の患者さんにきちんとした説明・教育・指導を行っていかなければなりません。「混んでいるから十分な指導ができません」ではいけないと思いますし、よい結果も生まれないでしょう。・・・ というわけで当院の看護師も必死に勉強中(汗)です。