当院の周辺ではインフルエンザはピークを過ぎ、だいぶ減ってきた感じです。
当院には気管支喘息の患者さんが数多く通院されておりますので、インフルエンザと気管支喘息の関連についてちょっと一言。
『気管支喘息を患っている人ではインフルエンザの罹患により重症喘息発作をきたしやすくなるので十分注意して下さい・・・』のような文面を目にすることがよくありますが、やはり印象としては、ちょっと気温が上がってきて春らしくなってくる3月下旬くらいからの方が喘息発作の患者さんが多い気がするのです。いわゆる春と秋のライノウイルスが関与する喘息発作なのでしょう。どうしてもA型インフルエンザの流行のピークである1月下旬から2月上旬に喘息発作が多発する印象はないのです・・・。
「タミフルのような抗インフルエンザウィルス薬が使用できるようになったので、この時期の喘息発作が減ったのではないか?」と考える方もいるかもしれませんが、20年前くらいのタミフルがなかった時代もやはり春や秋(特に、秋!)の方がゼーゼーする患者さんが多かったような気がします。あくまでも私の記憶で語っているだけであり、何かのデータを調べたわけではありませんが・・・。
新型インフルエンザが出現したとき、インフルエンザと気管支喘息の関連について騒がれ、喘息患者さんは不安を抱きました。
解釈としては、「喘息患者さんが(新型)インフルエンザに罹患した時は、喘息のような基礎疾患がない患者さんが罹患した場合と比較して呼吸困難が出現しやすく呼吸器症状の重篤化に注意すべきである。」ということでよいのでしょうか?
必ずしも、「インフルエンザに罹患すると喘息発作が出現しやすい。」ということとは違うのでしょう。「もちろんインフルエンザも喘息発作の引き金になるが、喘息発作を起こしやすいウイルスとしてはライノウイルスの方に軍配が上がる。」ということでよいのでしょうか?
専門の先生方に質問してみたい思います。