食物経口負荷試験(以下、負荷試験)は、症状が出れば陽性、出なければ陰性、というように
アレルギーの有無の白黒をつける検査ですが、何千回も負荷試験を経験してきた医師であれば、
3大アレルゲンである鶏卵・牛乳・小麦に関しては、ある程度負荷試験を実施する前に結果の予想ができるものです。「この患者さんはこれくらいで症状が出るだろう」、「このお子さんは治っているはずだ」のように・・・。
ここ数年医師の関心が高まっているのは、負荷試験の結果そのものよりも、その結果を踏まえて
どのように食事を進めていくのかということです。完全除去を続行するのか、食べられる範囲の加工品を摂取していくのか、あるいは、極微量から少しずつ食べていくのか。
病院による負荷試験の違いがあるとすれば、負荷試験の方法自体の違いもありますが、何といってもこの食事指導の差(?)が大きいでしょう。保護者の方が負荷試験を受ける病院を選択するときは、「そちらの病院における負荷試験後の食事指導の方針を教えて下さい」という質問をすれば良いのかと思います。