夏季はアトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚状態が悪化する季節です。夏が皮膚に与える影響にはどのようなものがあるでしょうか。まずは何といっても、暑さによる発汗の増強があります。汗がほこりや垢などと一緒に皮膚を刺激し、湿疹を悪化させるのです。また、汗によって時計・イヤリングなどの金属が溶け出し接触皮膚炎(かぶれ)の原因になることもあります。対処法としては、汗をかいたままの状態でいることは避け、なるべくシャワーを浴びて洗いながすようにしましょう。ただし、シャワー浴後には必ず保湿剤を塗る必要があります。シャワー浴が難しければ濡れたタオルなどで汗をやさしく拭き取るようにしましょう。肌着は綿などの吸湿性の高い素材を選択しましょう。部屋の風通しなどにも気を配り、適度にエアコンを使用することもよいでしょう。
その他、紫外線、昆虫や植物、プールの塩素などによる皮膚障害がありますが、順次説明させていただきます。