小さなお子さんの喘息を診断することは簡単ではありません。喘息以外にもゼーゼーするような病気がありますし、成人で施行するような検査ができないからです。しかし、ふだんは何の症状も無いようなお子さんが、息を吐く時にゼーゼー・ヒューヒューする出来事を何回も繰り返す場合は、やはり喘息である可能性が高いわけです。大きな注意点としては2つあると思います。まず第一に、ゼーゼー・ヒューヒューを数多く反復しているのに、喘息の診断をあいまいにしていつまでも見過ごしてしまうことです。診断をはっきりさせないと次の治療に進めないのです。第二に、本当は喘息ではなくて別の病気なのに、喘息と間違って判断して治療してしまうことです。信じられないことかもしれませんが、たまにあることです。喘息の治療薬を使用しているのに全く症状が改善しない場合は、「本当に喘息なのだろうか?」と、一度は考えてみるべきでしょう。