浜松市の小児科・アレルギー科

プリックテストは、抗原液を滴下した皮膚に針（プリック針）で傷をつけて反応をみる検査法です。通常、判定は膨疹径で行います。膨疹とは皮膚表面から隆起した赤みのある、痒みを伴う皮膚病変です。蚊に刺された後に皮膚がぷくーっと膨らみますが、あれが膨疹です。
プリックテストの機序は、抗原液と皮内のIgE抗体との反応であり、即時型アレルギーを診断するものです。そういう意味では、血液検査（RAST）に近いものであり、実際に食べるのとは違います。しかし、反応が敏感であるため、RASTが陰性でもプリックテストが陽性になる場合があり、食物アレルギーの診断に役立つことがあります。特に、乳児期早期でまだ血液中のIgE抗体が検出できないような段階でもプリックテストは陽性に出ることがあり、卵白アレルギーなどを的確に診断することが可能となります。その他、短時間に結果が判定できること、費用がかからないことなども利点として挙げられます。
針で傷をつけるといっても採血ほど痛みを伴うものではないので、もう少し小児科で普及してもよい検査法だと思います。