2016年の年末に鶏卵アレルギー発症予防研究のPETIT study(プチスタディ)
が報告されました。 もう4年も経つのですね。
生後4-5か月の湿疹を十分にコントロールした後、生後6か月から少量の加熱卵を
摂取していくと1歳時の鶏卵アレルギーが抑制されたというスタディです。
この論文が示唆するところは何ポイントかあるわけですが、そのうちの一つとして
「湿疹をコントロールし、早期から少しずつ食べさせていくことによって、食物経口負荷試験
(以下、負荷試験)は不要なものとなるかもしれない」ということを教えてくれています。
ちなみに、同スタディは1歳時に負荷試験を実施していますが、それは研究の中での試験です。
実際、生後2-3か月までに受診された患者さんは、その後ほとんどの例で負荷試験を必要と
していませんし、生後4-6か月くらいの受診であれば、負荷試験を実施することはあったとしても
症状を出すことなく経過し食べられるようになっていきます。
将来、負荷試験は大幅に減っていくものと予想され、これも理想の姿なのだと思われます。