開院後、食物経口負荷試験(以下、負荷試験)を3例施行しました。全て結果は陰性(無事に食べることができたということです)で、お母様方は喜んで帰宅されました。負荷試験はいろいろな目的で行われますが、最も多いのは食品の解除を決定する場合です。乳児期に始まる鶏卵や牛乳のアレルギーは、年齢が上がるとともに治っていくことが多く、3歳くらいまでにおよそ50%の患者さんが耐性を獲得(治る)します。この時、何を目安に治ったかどうかを確認すればよいのかというと食べさせてみるしかないのです。血液検査(IgE)の値や皮膚テストの結果だけでは正確な診断はできません。つまり、IgEの値が陽性(クラス2とかクラス3)でも食べられる場合が少なくないということです。負荷試験を行わないと必然的に過剰な除去が生じることになります。「少しでも子供たちに食べさせてあげたい。」という思いがあるのです・・。