本題に戻ります。
結果として、完全除去、あるいはそれに近い状態で4,5歳以上になって
しまった場合は、どのように対応すれば良いのか?
1)まずは、合併するアレルギー疾患の治療・管理を固めましょう。
ちょっと食べただけで症状が出てしまう患者さんにおいては、
アトピー性皮膚炎や気管支喘息の治療・管理が不十分であることが
少なくありません。
2)「食べていくための食物経口負荷試験」を実施し、とにかく微量で
構わないので、完全除去を避けるべく自宅での定期摂取を開始しましょう。
3)多少運動したとしても、2-3日食べなかったとしても、絶対に症状が出ない
ような安全な摂取量を設定してもらいましょう。それで十分なのです。
4)症状を出さないことが重要。
症状を出すと、身も心も増感作されます。何も良いことはありません。
5)焦って増量しないことですね。つまり、無理やり治そうとしないことです。
先は考えない。黙々と、安全な量を食べ続ける。
結果的に治ればそれで良いということです。
6)食べる気がないのなら、治す意思がなのなら、除去も一つの選択肢です。
ただし、食べられるようになりたいのなら、できる限り低年齢のうちに摂取を
開始すべきでしょう。
これらのことを主治医と相談し合うために外来はあるのです。
全て主治医の診療下での話です。