食物経口負荷試験は、食物によるアレルギーの有無を調べる検査なので、その白黒をはっきりとつけたいわけですが、一番気を使うのはいかにして被験者(検査を受ける人)である子どもの負担を最低限にしてあげるかということです。
つまり、十分量を反復して負荷すれば明らかな症状が誘発され白黒がはっきりつくかもしれませんが、そんなことをしたら強い症状が誘発され子どもや母親に精神的かつ肉体的な負担を与えてしまうことになります。これだけは可能な限り避けたいのです・・・。
しかし、全ての食物経口負荷試験を軽微な症状の段階で中止していたら、どのくらいまで食べてどの程度の症状が誘発されるのかが不明のままとなるので、検査としての意義が乏しくなってしまうという問題もあります・・・。
慎重に少しずつ増量したり、負荷間隔を長めにとったりしながら、なおかつ部分的な蕁麻疹のような明確な誘発症状をとらえていく・・・。そんなように、安全かつ確実な食物経口負荷試験を実施するように心掛けたいものです。とにかく、子どもや母親に与える精神的かつ肉体的な負担を最小限にとどめるよう配慮することが大切だと思うのです。