中国における深刻な大気汚染がニュースになっています。朝のニュースの中で「PM2.5」という用語が出てきました。
大気浮遊粒子状物質(SPM; suspended particulate matter)は、大気中に浮遊する粒子状物質のうち、粒径が10μm以下のものをいいます。微小なため大気中に長期間滞留し、肺や気管などに沈着して、呼吸器に影響を及ぼします。
通常、浮遊粒子状物質(SPM)は、直径10μm以下のものを指していますが、このうちさらに粒径の小さな、直径2.5μm以下のものは、「PM 2.5」と呼ばれています。PM2.5は、通常のSPMよりも肺の奥まで入り込むため、ぜん息を起こすなど生体への影響が心配されています。
PM2.5の主な成分であるディーゼルエンジン由来の排気微粒子(DEP; diesel exhaust particles)については、動物実験においてぜん息に類似した病態が認められるなどアレルギー疾患との関連が指摘されており、健康影響などへの早急な対策が求められています。
環境省によれば、中国の大気汚染の国内への影響としては、「ただちに健康への影響が心配されるレベルではない」ということです。