アトピー性皮膚炎において皮膚のかゆみは重要な症状です。
「かゆくなければアトピーじゃない」と言ってもよいくらいです。
ただ、生後2か月くらいの赤ちゃんの場合、「かゆがっているかどうか?」を判断することが
簡単ではないことがあります。特に、母親は気づいていないことが多いです。
「顔や耳などに手がいく」、「裸にしたときに、わき腹に手がいく」、「足をこすり合わせる」などの
しぐさに注目すると良いでしょう。決して、2-3歳の子のようにガッツリ掻くわけではありません。
抱っこしているときはわかりにくいです。赤ちゃんを布団の上に寝かせ、じっと観察してみて下さい。
最近、堀向健太先生が執筆された「子どものアトピー性皮膚炎のケア」の中では、この赤ちゃんの
かゆがるしぐさを「謎行動」という言葉でわかりやくす表現されています。
さて、4-5か月くらいで受診される皮膚状態が悪化した赤ちゃんにおいては、もうかゆがるしぐさは
明らかです。お母さんの方から、「かゆがっているので何とかして欲しい」と言ってくるのです。