子どもの食物アレルギー対応 教師の研修会
NHK/NEWSweb
1月11日 17時50分
食物アレルギーによる子どもの事故を防ぐため、学校の教師たちが緊急時の対応などを学ぶ研修会が都内で開かれ、国の担当者が、先月、東京・調布市で女子児童が給食を食べたあとに死亡したことを受けて、「学校全体で対策を徹底してほしい」と呼びかけました。
この研修会は、アレルギーのある子どもたちが安全に学校生活を送るための対応について学んでもらおうと、文部科学省と厚生労働省が開いたもので、全国の学校の教職員や保育士などおよそ720人が参加しました。
まず、文部科学省の担当者が先月、東京・調布市の小学校でチーズなどにアレルギーのある5年生の女子児童が給食を食べたあとに死亡したことについて、「重大な事故と受け止めている」として、経緯を説明しました。
そのうえで、アレルギーの原因となる食品を誤って食べてしまうのを防ぐとともに、万が一、食べてしまった場合の緊急対応も含め、一部の教師や養護教諭だけでなく、学校全体で問題意識を共有して対策を徹底してほしいと呼びかけました。
続いて、アレルギーが専門の医師が講演し、「強いショック症状は急速に進むので、迅速に対応してほしい」と強調しました。
そして、病院に運ぶまでの応急処置として、教師も打つことが認められている「エピペン」と呼ばれる薬の注射のしかたを、練習用の注射器を使って実習しました。
参加した小学校の養護教諭は、「事故をきっかけに学校で対策を見直しました。今後は学校全体で気を引き締めて対応したい」と話していました。