どうすればアレルギーの標準治療を普及できるか?
学会は必死になって対策を考えています。
『「アレルギー科」と表示している医療機関でも、専門学会が推奨する標準的な診療が行われているとは限らない。そんな実態が厚生労働省研究班の調査で分かった。何らかのアレルギー症状を抱える人は国民の約半数に上るとされる。このため日本アレルギー学会 は「学会員でなくても標準的な治療法に通じている必要がある」として、会員外の医師も参加できる講習会の開催など、研修の強化に乗り出した。』
『食物アレルギーの血液検査を請け負う国内の検査会社が協力し、最新の知見を知ってもらおうと今春から医師への情報提供を始める。検査を依頼してきた医師に、結果とともに手引を添付する。現状ではアレルギーに詳しくない医師も診療にあたっており、どの医療機関でも患者が適切な診療を受けられるようにしたいという。』
『「最新の食物アレルギー診療を経験した若い医師を専門医療機関で輩出していくことがカギになる」などと報告しました。』
一般の医師の知識不足のせいで、標準治療が普及しないのでしょうか?
確かに一部にはそういう面もあるかもしれませんが、私はそれだけの理由ではないと思っています。
私は日々、インフルエンザ、水痘、溶連菌感染症などの感染症と、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患の両方を診ていますが、その診療にはいくつかの異なる点を感じます。
何がどのように違うのかは、ここでは書きませんが・・・。いずれにせよ、この問題点(?)を解決していかないとアレルギーの患者さんたちは十分に救われないかもしれません。
患者さんは、まずは近くのかかりつけ医を受診するのです。
この流れは今後も変わることはないでしょう。
かかりつけ医において、アレルギー疾患がどんな位置付けになっているのか?
なぜ、そのような位置付けにあるのか?
このようなことについても学会は考えていただきたいと思います。