食物経口負荷試験や経口免疫療法では、ときに予測し得ない重篤なアナフィラキシー
症例に遭遇することがあるため、厳重な準備・対応が必要であるとされています。
3年ほど前には、食物アレルギー診療における重篤なアレルギー症状の緊急調査も実施されました。
「厳重な準備・対応が必要」であることはもちろんのことです。
ただ、この”予測し得ない”という言葉がちょっとひっかかります。
「予測できない」とか「予測し得ない」などと言っていて良いのでしょうか?
そうであるならば、なおさら注意深く検査や治療を実施すべきだと思うのですが・・・・。
アトピー性皮膚炎では湿疹が出ないようにプロアクティブ療法を実施していきます。
気管支喘息でも急性増悪(発作)が出ないように長期管理を行っていく訳です。
食物アレルギーの診療も「何も起こらない」「患者さんに負担がかからない」方法を
選択していくべきではないかと・・・・、私はそう考えます。
「事故が発生しないように運転する」・・・・・・・、車の運転も同じですよね。
予測し得ないなどという理屈は通用しないのです。