前回紹介したガイドラインにおける治療目標は、
「アトピーはすぐに治る病気ではないので、一応、こんなところを目標にして下さい。」
みたいな感じです。
まあ、これはこれで良いのですが、実際に治療をしていく上では、このガイドラインの
治療目標だけを参考にしてしまうと、治療が進めにくいと思われます。
ガイドラインが示しているのは、「最終的にどのレベルを目指すのか?」という指標
なのです。
医師や患者さんとしては、実際の治療に役立つ節目節目の目標、
例えば、短期目標・中期目標・長期目標みたいな段階的な目標が知りたいのでは
ないでしょうか? かつそれらの段階的目標はできる限り客観性の高いもので
あるべきです。例えば、「あまりかゆくない」とかそういうものを目標に設定して
しまうと「”あまり”ってどれくらい?」という感じになってしまいますからね。
「いまだ客観性の高い短期目標・中期目標・長期目標を設定し得るエビデンスはない」
ということなのかもしれません。
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